セラピストの道に進むきっかけ

セラピストになる前、わたしは約9年間事務の仕事に就いていました。
高校卒業後就職し、何度か転職はしましたがずっと事務の仕事をしてきました。

そんなわたしの転機となったのは、28歳の時にワーキングホリデーで行ったオーストラリア。
シドニーのお寿司屋さんで約3ヶ月バイトをし、なんとなくシドニーは合わないなと感じメルボルンに移動しました。

メルボルンでも飲食店でのアルバイトをメインに探していましたが、事務職しかしてこなかったため接客業の経験がないことがとても不利でした。
当時、貯金もほぼなくギリギリの生活をしていたわたしは、とうとう今週中に仕事を見つけなければ家賃を払えないから帰国しなきゃいけないという状況まで追い込まれていました。

日本人女性6人で暮らすシェアハウスに住んでいたのでそのことをシェアメイトに相談したところ、1人のシェアメイトが働いているリラクゼーションサロンで、バイト募集してるから来る?と誘ってくれました。(しかもサロンはタイ料理レストランの2階でなんと賄い付き!)

人間追い込まれるとなんでもやるんですね。
マッサージを受けるのは大好きだけど、まさか自分がやる側になるなんて日本にいた時は想像もできませんでした。

全くの未経験でセラピストの道に一歩踏み出すことになりました。しかも海外で。

当時のバイト仲間

オーナーやバイト仲間に手取り足取りトレーニングをしてもらい、デビュー日は唐突にやってきました。出勤途中にオーナーから電話が入り、今から2名のお客さんが来るから入って!とのことで、心の準備もないままにお客さんを迎えます。
セラピストになって初めてのお客さんはとてもビッグ(体が)なヨーロッパからの旅行者の男性でした。
しかも確か120分コースとかだった気がします。。。
今思うと本当よくやったなって思います。わたしも、お客さんも。

そんなデビューを果たし、それからは空き時間に練習しながらお客さんの施術もし、多いときは1日6〜7人のお客さんを担当することもありました。

初めての接客業、まさか自分がセラピストとして働く日が来るなんて思いもしませんでした。
そしてその経験から、自分がしたことで誰かを幸せな気持ちにすること、それが自分自身の幸せだということを教えてもらいました。

次の街へ移動するためアルバイトは4ヶ月ほどで辞めてしまいましたが、もっと勉強したい、もっと上手くなりたいという気持ちが芽生え、その1年後、イギリスでアロマセラピーを学ぶことを決めました。

このような経緯で、わたしがセラピストになったきっかけは少し特殊なものでした。
藁にもすがる思いで手にした仕事が一生続けたいと思える仕事となり、人との出会いやふとした瞬間に人生が大きく変わることもあるということを身をもって体験しました。

ビーチ
ブライトンビーチ

日本にいたらきっと経験することはなかったセラピストの仕事、それに出会えたことだけでもオーストラリアに行って良かったなと思います。
そして、当時のバイト仲間の1人と帰国から3年後に京都で再会し、今となってはわたしの親友です。

本当に人生、何が起こるかわからないです。
ほんの少しだけ先のことを教えてほしいときもあるけど(だから占いってずっとあるんだろうな)、それがわからないから楽しいのかなって思います。

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